毎日、長時間ヘッドホンやイヤホンをしてゲームや作業をしている皆さん。「耳」は大丈夫ですか?
僕は大丈夫ではありませんでした。
密閉型のヘッドホンで蒸れたまま長時間ゲームをし、カナル型イヤホンを耳の奥まで突っ込んでブログを書く生活。
その結果、ある日突然、耳の中が猛烈に痒くなり、汁が出るようになってしまいました。診断名は「外耳炎」。
医者からは「完治するまで、イヤホンもヘッドホンも絶対禁止」という、ゲーマーにとっては死刑宣告のような言葉を突きつけられました。
「ゲームができない。Youtubeも聞けない。仕事のWeb会議もできない。終わった…」
絶望していた僕を救ってくれた唯一のデバイス。それが、骨伝導イヤホン『Shokz OpenRun Pro』です。
今回は、耳の病気をきっかけにこの製品を使い倒した僕が、「本当にFPS(タルコフやヴァロラント)で使えるのか?」というゲーマーなら気になる点や、実際に使って分かった「振動でこめかみが痛くなる」というリアルなデメリットについて、忖度なしでレビューします。
Shokz OpenRun Proとは?「耳を塞がない」魔法のデバイス
Shokz(ショックス)は、骨伝導イヤホン界の絶対王者です。
従来のイヤホンが「空気の振動」で鼓膜を揺らすのに対し、これは「骨の振動」で直接聴覚神経に音を届けます。
つまり、耳の穴(外耳道)を一切使いません。
耳の穴が炎症を起こしていても、膿んでいても、このイヤホンなら関係なく音が聞こえるのです。
実体験①:外耳炎の時に「めちゃくちゃ重宝した」話
これが僕にとって最大の「買ってよかった」理由です。
外耳炎の治療中は、耳に何かを入れることはおろか、ヘッドホンで耳全体を覆うことすら蒸れるのでNGでした。
しかし、Shokzは「こめかみ」に当てるだけ。耳の穴は常に開放され、風通しが良い状態をキープできます。
おかげで、薬を塗って治療しながらでも、友人とDiscordで通話をしたり、BGMを聞きながら作業をしたりすることができました。
もしこれがなかったら、完治までの数週間、僕は無音の部屋で発狂していたと思います。「耳の健康を守るための保険」として、全ゲーマーが一つ持っておくべきアイテムだと断言できます。
実体験②:ゲーム(FPS)で使えるのか? タルコフ・ヴァロでの検証結果
ゲーマーとして気になるのが「定位感(足音がどこから聞こえるか)」ですよね。
実際に『Escape from Tarkov』と『VALORANT』を、Shokzだけでプレイして検証してみました。
結論:意外と使えるが、「前後」が怪しい
正直、ナメていました。思った以上に聞こえます。
- 左右の定位:完璧です。「右から敵が来ている」「左で銃声がした」というのは、普通のゲーミングヘッドセットと変わらないレベルで分かります。
- 距離感:ある程度わかります。遠くの銃声と近くの足音の聞き分けも可能です。
しかし、決定的な弱点がありました。
ここが限界
「前後」と「上下」の区別がつかない
普通のイヤホンなら「後ろから足音が近づいてくる」感覚がありますが、骨伝導だと「音が頭の中で鳴っている」感覚に近く、前なのか後ろなのかが非常に曖昧になります。
『VALORANT』で裏取りされた時や、『タルコフ』の寮(Dorm)のような多階層の建物内では、敵の位置を見失って死ぬことが多かったです。
【判定】
カジュアルマッチや、MMO、モンハンなどを遊ぶ分には全く問題ありません。VC(ボイスチャット)の声はクリアに聞こえるので、むしろ長時間プレイには向いています。
ただし、ランクマッチでガチで勝ちに行くなら、悪いことは言いません。完治してから良いヘッドホンを使ってください。
実体験③:音量を上げすぎると「痛い」問題
これは骨伝導ならではの、逃れられない物理的なデメリットです。
骨伝導は、本体を振動させて音を伝えます。
そのため、音量を大きくすればするほど、本体の振動も激しくなります。
FPSで足音を聞こうとして音量をMAX近くまで上げると、こめかみの接触部分が「ブルブルブルブル!!」と激しく震えます。
これがくすぐったいと言うか、地味に痛いのです。
「普通の音量(音楽鑑賞レベル)」なら全く気になりませんが、ゲームや映画の爆発音などで突発的に大きな音がなると、こめかみを指で弾かれたような衝撃が来ます。
「爆音でハードコアな音楽を楽しみたい」という人には、この振動がストレスになる可能性が高いです。
Shokz OpenRun Proの「できないこと」まとめ
素晴らしい製品ですが、万能ではありません。
| できないこと・弱点 | 理由・詳細 |
|---|---|
| 電車内での使用 | 構造上、音漏れします。静かなオフィスなら大丈夫ですが、満員電車で爆音にするのはマナー違反です。 |
| 寝ながら使う | 左右を繋ぐバンドが後頭部にあるため、枕に寝転がるとバンドが干渉してズレます。寝ホンには向きません。 |
| 完全な没入感 | 耳が空いているので、外の音(家族の声、エアコンの音)は全部聞こえます。ノイキャンのような「静寂」は作れません。 |
総括:これは「メイン武器」ではない。最強の「サブ武器」だ
Shokz OpenRun Proは、最高の音質で音楽に没頭するためのものではありません。
しかし、「生活の中にBGMを溶け込ませる」「耳を守りながら最低限の情報を得る」という点においては、他の追随を許さない神デバイスです。
外耳炎になった時の絶望感を味わった身としては、
「耳が痛くなったら、これに切り替える」
という逃げ道があるだけで、精神的な余裕が全く違います。
ゲーマーとしての寿命を縮めないために。そして、耳トラブルで楽しみを奪われないために。
転ばぬ先の杖として、デスクに一本ぶら下げておくことを強くおすすめします。
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